脳神経外科
対象疾患と診療内容
脳神経外科では、以下のような脳・神経系の疾患を中心に診療しています。手術、脳血管内治療を中心とした外科診療を主体としています。
三叉神経痛/片側顔面けいれん
三叉神経痛の症状・原因・治療とは?
顔に出る「突然の鋭い痛み」は三叉(さんさ)神経痛かもしれません
症状
顔の片側に突然、非常に強い痛みが起こります。痛みは数秒でおさまることが多く、洗顔やお化粧、食事、冷風が当たるような刺激がきっかけになることがあります。

わずか数秒の
刺すような激痛

ほほ、あと、おでこなど
さまざまな部分(片側)に

歯磨き・洗顔・お化粧・食事・
ひげそりなどがきっかけに

40歳以上が多く
男性より女性に多い
原因
顔の感覚を伝える「三叉神経」が、頭の中で血管によって圧迫されることが主な原因です。腫瘍により圧迫される場合もあります。
治療
主に飲み薬、神経ブロックのほか、手術による治療も行われます。

飲み薬
神経の伝達を抑える
薬を用います

神経プロック
麻酔などで
痛みを減らします

ガンマナイフ
放射線を照射して
痛みを和らげます

手術
三叉神経痛の
根本的な治療法です
三叉神経痛の患者様は、歯科、耳鼻咽喉科を受診される方も多いようです。
的確な治療のために「脳神経外科』の受診もおすすめします。


片側顔面痙攣の症状・原因・治療とは?
顔の片側に出る「筋肉のひきつり」は片側顔面痙攣かもしれません
症状
初期には、片側の目の周囲が軽く痙攣することが多く、次第に頻度が高くなり、症状も重くなります。自分の意思に反して目が閉じるなど、顔の筋肉が勝手に動くので生活に支障が出る場合があります。
初期はまぶたが
ピクピク
動くことも
症状が進むと
目が閉じたり
顔がゆがむ

目からほほ、
口へと症状が進む
ことが多い

車の運転に
支障が出るなど
生活が不自由になるととも

50歳以上が多く
女性が男性の
2~3倍
原因
顔の筋肉を動かす顔面神経が、頭の中で血管に圧迫されるととにより痙攣が起こります。
治療
主に飲み薬、ポツリヌス注射のほか、手術による治療も行われます。

飲み薬
一時的に痙攣が楽に
なることがあります

ポツリヌス注射
顔面の筋肉の片側顔面痙攣の
動きをおさえます

手術
片側顔面痙攣の
根本的な治療法です
片側顔面痙攣の患者様は、眼科を受診される方も多いようです。
的確な治療のために「脳神経外科」の受診もおすすめします。


手術はどのように行うの?
手術では「痛み」や「けいれん」の症状を根本的に治すことをめざします
手術の概要
神経を圧迫している血管を移動し、圧迫を減らす「微小血管減圧手術」(MVD: Microvascular Decompression Surgery)を行うことで、80・90%程度の患者様は症状がほぼなくなります。
手術の安全性
手術は非常に有効な治療法ですが、頭の手術でありリスクも伴います。
また全身麻酔で行い、2週間程度の入院が必要です。手術の部位は脳幹部という生命中枢です。この手術に熟練した医師の説明をよく聞いて判断しましよう。
手術の適応と合併症
手術の適応
日常生活に支障があり、また他の治療法で効果がなく、リスクを十分に理解された患者様が適応となります。
合併症
手術の箇所には様々な神経が通っているため、聴力や顔面の感覚に障害が起こる可能性がわずかにあります。
手術が適しているか自己チェック!
三叉神経痛について
  • いつ「痛み」が起きるかつねに不安である
  • 薬や他の治療法では効果があまりない
片側顔面痙攣について
  • まぶたがけいれんが止まらず困っている
  • 薬や他の治療法では効果があまりない
日常生活について
  • 仕事や生活に大きな支障がある
  • 家族や周囲の人に心配をかけたくない
手術について
  • 入院手術をしても治したい
  • 手術には家族も同意してもらえる
手術実績件数
<この病気についてのご相談は>
外来診療日 月曜、火曜、水曜(9:00~11:30)
畑山 徹 医師
経歴
弘前大卒
専門
医学博士
日本脳神経外科学会専門医
日本脳卒中学会専門医
脳卒中の外科学会技術指導医
日本頭痛学会専門医
日本脳神経減圧術学会(第17回会長)
アメリカ脳神経外科学会